目次
イタリアの都市名をどれだけご存じだろうか。ローマ、ヴェネツィア、ミラノ、ボローニャ。サッカーチームで覚えている人も多いのではないだろうか。私はサッカーにそれほど興味がないので、自分が行った都市しか覚えていない。今回訪れたミラノは、「ミラノ・コレクション」などファッションの街としても有名だろう。
このミラノだが、行ったことのある人ならすぐ分かるとしても、どこにあるのかは意外と知らない人が多いのではないだろうか。ミラノはイタリア北部にあり、距離的にはローマやヴェネツィアよりもスイスに近い。
ミラノに着くと、日本人が意外と多くて驚いた。日本語もけっこう聞こえてくる。新婚旅行の人たちだろうか。滞在は2日だけだったが、行った場所などをここにまとめておく。
ミラノ大聖堂(ミラノのドゥオーモ)

ミラノにきたら必ずここに訪れるので説明も不要なくらいだとは思うがせっかくなので勉強も兼ねてこのミラノ大聖堂についてまとめておくことにした。このミラノ大聖堂は1386年ごろに着工したゴシック大聖堂。このゴシック大聖堂というのは下記の特徴がある。
ゴシック様式とは
尖頭アーチ:先がとがったアーチで、荷重をうまく分散。
リブ・ヴォールト:肋骨のような骨組み天井で軽量化・高層化。
フライング・バットレス:外側に張り出す控え壁で壁を薄く、高窓を可能に。
巨大なステンドグラス:光で満たされた内部(バラ窓が象徴的)。
上方への強い垂直性:高い身廊・塔・尖塔が“天へ伸びる”印象を与える。
彫刻・装飾が豊富:聖書物語や聖人像が教育・信仰の“視覚教材”に。
ミラノ大聖堂は北イタリア産の大理石を用い、尖塔アーチとフライング・バットレスを林立させる壮麗な外観が特徴です。19世紀初頭、ナポレオンの戴冠に合わせて外観の“顔”であるファサードの工事が一気に進み、建築家ペリカーニの下で短期間に完成度が高まりました(1805年命令、のち数年で完了)。このファサードというのは建築物の外観の“顔となる正面(または外壁の意匠)のこと。


マドンニーナ(聖母像)
細部の整備は20世紀まで続き、最後のポータル(扉口)は1965年に完成。主塔の先端には1774年に据えられた黄金の「マドンニーナ(聖母像)」が立ち、街の象徴になっているが、建物の一番高い場所にあるのでポータルの前まで来ると見えない。ちょっと離れるとマドンニーナを見ることができる。

激うまフォカッチャ「All’Antico Vinaio アル アンティコ ヴィナイオ」(3回食べた)
私は金沢で宿を運営しているのだが、そこにミラノからのゲストが7人泊まりに来たことがある。そのとき「今度ミラノへ行くのだけど、おいしい店を知らないか?」と事前におすすめを聞いていて、挙がったのがこの**「アル・アンティコ・ヴィナイオ」**。かなり混雑しているが、とにかくおいしいから必ず行け――そう言われていたので、その通りに向かってみた。
「フォカッチャ」といえばサイゼリヤのメニューにもある“パン”のイメージだったが、実際にアル・アンティコ・ヴィナイオで注文したフォカッチャは超巨大なサンドイッチだった。そうか、これがフォカッチャか。サイゼリヤのは“小さなパン”だったな、と。
サイトを見るとPOPULAR(人気)メニューは3つ。周りを見ると、みんなLA FAVOLOSAかNEW YORKERのどちらかを選んでいたので、私はLA FAVOLOSAを頼んだ。7ユーロだった。

この All’Antico Vinaio(アル・アンティコ・ヴィナイオ) は、フィレンツェとミラノに店舗がある。フィレンツェの店は歴史ある店で、1989年オープン。今回訪れたミラノ店は2020年にオープンした新しい店舗だった。コロナの時期にオープンしたのだ。ミラノ店はドゥオーモから徒歩2分、観光地のど真ん中にあり、朝5時半から行列ができるという話題の店だ。










ミラノからボローニャまで鉄道で移動

イタリアの移動は鉄道がとても便利で、南はレッジョ・ディ・カラブリア(Reggio Calabria)から北はボルツァーノ(Bolzano)まで国内をほぼ網羅している。日本のJRは分社化してしまい、各社の連携が取れずにもどかしいことも多いが、イタリアは国鉄なのでそのもどかしさがない。この“もどかしさ”というのは、東京から金沢への直通新幹線のような、分社をまたぐ直通が民営化で分社したJRでは実現しにくい点だ。しかし国鉄であれば、利益よりも利便性を優先して実現できる場合がある。イタリアでは、そうした直通でとにかく早く到着する特急が存在する。日本も国鉄を復活してほしい。
やっぱりイタリアの鉄道はかっこいい
イタリアの鉄道の問題は、列車が到着する直前までどのプラットフォームに入るか分からないことだ。そのため、駅ではヒヤヒヤしながら待たなければならない。掲示板にプラットフォーム番号が表示された瞬間に向かうことになる。実際には「表示されなかったらどうしよう」という心配は不要だが、やはり不安に感じる人は多いと思う。







