旅行記:「石垣島・日本 🇯🇵」スピリチュアル。御嶽に来るなと言われる不思議体験。いや、それでも行きたいんです
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旅行記:「石垣島・日本 🇯🇵」スピリチュアル。御嶽に来るなと言われる不思議体験。いや、それでも行きたいんです

公開 関西 🇯🇵 → 🇯🇵

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石垣島といったら、どのようなイメージを思い浮かべるだろうか。南国でトロピカルな風景を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。なぜか私はこの島に惹かれ、すでに10回以上訪れている。移住を考えたことがあるくらいだ。魅力は「海がきれい」という一言では括れない。どこか心に触れるものがある。タイトルにも「スピリチュアル」と書いたが、何かを感じさせる場所なのだと思っている。コロナ後に訪れるのは2回目だが、コロナ前と比べると島の元気が少し落ちているようにも感じる。そんな変化も含めて、石垣島はやはり不思議で面白い(スピリチュアル)。今回は、石垣島の自然音を録音してアルバムを作るために訪れた。4泊して、島の自然をできるだけ幅広く収録するつもりだった。

久しぶりに晴れの日に当たった川平湾 2025年2月
私が一番好きな石垣島の場所。どこかわかる人いますか?

スピリチュアル軽トラ

石垣島はレンタカーがないと観光が難しいため、車は必須だ。ただし予約がとにかく取りにくい。何か月も前に手配すれば問題ないが、思いつきで動く私のような旅だと選択肢が限られる。それでも今回はなんとか確保でき、オンラインで支払いも済ませた。

石垣島に到着する2時間ほど前、レンタカー会社からSMS(ショートメッセージ)が届く。内容は「空港を出て○○まで歩いてください」。はて?と思いながら指定の場所へ向かった。空港から歩いて10分ほどだっただろうか。そこに停まっていたのは軽トラだった。続けてSMSが届き、「助手席にキーがあるのでそれを使ってください。返却はガソリン満タンで同じ場所へ」とある。初めての軽トラ・レンタカーに驚いたが、逆に楽しくなってしまい(笑)、そのまま観光へ出発。これもスピリチュアル体験か(いや、ちがう)

止まっていた軽トラ
ダッシュボードにキーが入っていた
軽トラの荷物スペースも有効活用(機材)
ガソリンはしっかりと満タン

スピリチュアルな出会い?名蔵湾

録音1日目は、軽トラでふらりと「名蔵湾のビーチ」へ向かった。石垣島を観光するとき、川平方面へ行く途中の左手にいつも見える、あの美しい景色が名蔵湾だとふと思い出し、そこを録音地に選んだ。車を停めてビーチに降り、録音機をセットして収録を始める。

すると、犬を連れて散歩していた人から声を掛けられた。軽トラが停まっていたので「見慣れない地元の人かと思って声を掛けた」とのこと(笑)。話してみると彼もYouTubeをやっており、情報交換をするうちに島のさまざまな知見を教えてくれた。今回の自然音の録音は、彼のおかげでしっかり形になったと思う。

この時に録音した波の音(名蔵湾)

名蔵御嶽(なぐらうたき)

彼に紹介してもらった場所の一つがとにかく今回スピリチュアル体験だった。それが「名蔵御嶽」だ。御嶽(うたき)というのは日本本土で言う神社のようなもだ。「名蔵御嶽というすごいパワースポットがある。いった方がいい。」そう言われたので行くしかない。先ほどの録音した場所も名蔵湾というだけあってその周辺に御嶽があった。ここからはとてもスピリチュアルの話なので信じない人も多いと思うが私が感じたことを述べておく。

名蔵御嶽の前に立つと、とにかく重いオーラを感じた。車も「これ以上近づいてはいけない」と強く告げられているようで、鳥居のかなり手前に軽トラを停め、歩いて向かう。鳥居の手前で、心というか頭というか、内側から声が囁く——「来んな。」なぜか強い口調だ。それでも、いくと決めたら行くタイプの私は進むことにした。

鳥居の前から本殿が見えるのだが、その本殿は圧倒的に重い気配を放っている。「来んな」という言葉はぞっとするほど重く、足を止めそうになる。それでも目を逸らさず、まっすぐ進む。目を離したら負ける気がした。歩いている間じゅう、同じ囁きが頭の中で繰り返される——「来んな。」

ようやく本殿に到着すると、不思議なことにその声はぴたりと止んだ。神道の作法で二礼二拍手一礼を済ませ、「写真を少し撮らせていただきます」と心の中で断ってから本殿を撮影する。やはり声は聞こえない。あの囁きは気のせいだったのか——そう思い、本殿を後にしようと本殿に背を向けた瞬間、また聞こえた。「来んな。」

背を向けてはいけない、と直感した。恐怖を覚えつつ、本殿に背を向けずに後ずさりしながら離れる。その間もずっと響くのは「来んな」という声。ようやく鳥居まで辿り着くと、また不思議なほど静かになり、声は消えた。ただ、こちらをじっと見つめられている——そんな感覚だけが残った。

名蔵御嶽の鳥居と本殿(奥に見える)ずっとこちらを見ている
その通りです。私は手前100mほどに止めました
本殿に向かう途中ずっと「来んな。」という声が聞こえた
近づいても声の大きさは変わらず「来んな。」の声
この辺りまで来ると何も聞こえなくなったから不思議
二礼二拍手一礼でご挨拶
背を向けて帰ろうと思うと怖くて無理だった
後ろ向きに歩きながら帰った

ちなみに「来んな。」と言われた次の日も、私もこの名蔵御嶽に向かった。来んなと言われたということは、逆に来いという意味なのかもしれない——そんな気がしたからだった。しかし、2回目も同じように「来んな。」という声が聞こえたので、やっぱり「来んな。」だったのかもしれない。

ここでまたまたスピリチュアルなことが起こる。名蔵御嶽を紹介してくれた彼に、この「名蔵御嶽来んな事件」の話をしたところ、驚く話を聞くことになった。彼は名蔵御嶽の近くに住み、半年以上、毎日通ったとのこと。彼には「来んな」という言葉は聞こえないようだが、間違いなく反骨精神というか、「来るなと言われたら来い」という意味だろ、と直感的に感じたのだろう。

さすがにこの出来事は忘れない。近いうちにまた名蔵御嶽に行こうと思う。強い心と負けない気持ちが自分にはあるのか。確かめるために行こうと思う。

Nature Sound 石垣島(Yuta Konishi)

2025年2月に録音した自然の音を集めたアルバム『Nature Sound 石垣島』は、Spotify、YouTubeでも聴くことができます。録音場所の詳細はSpotify、YouTubeに記載してあるので、ぜひご覧ください。

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